登場人物
メット(シントー・プラチャヤー):20年前に死亡したものの、成仏できずに自らの墓の周辺をさまよう幽霊。
タン(オーム・パワット):幽霊を見ることができる大学生。メットが成仏できないのは自分の死の真相を知らないせいだと考え、メットのために彼の死の真相を突き止めようとする。
EP5までのあらすじ
22歳のときに心臓麻痺で亡くなったメット。成仏できずに自分の墓の周りをさまよっていたところ、幽霊を見ることができるタンという少年と出会う。やがて時が経ち、メットは大学生となったタンと一緒に暮らすことに。二人はメットの死の真相を探りながら絆を深めていき、ついにお互いの思いを確認し合った。
人間は必ず死ぬ生き物
EP5の最後で、タンに触れることができるようになったメット。そして二人は、ついに熱い口づけを交わします。
初めて感じ合うお互いのぬくもり。この幸せがずっと、いつまでも続きますように。そう願わざるを得ません。
ですが、所詮メットは幽霊。成仏できないのは死の真相を知らないからであり、それを知ればこの世から消えていなくなってしまいます。
うぅ、そんなの嫌ですね…。せっかく結ばれたのに、いつかは必ず離れ離れにならなければならない。
切ないです。
もっとも、人間である限り、それはみな同じです。生あるものは必ず死ぬ運命にあります。愛する人とも、必ずいつかは別れなければなりません。それが早いか、遅いか、それだけの問題です。
であれば、この短い時間でできることはただひとつだけです。愛する人と楽しい思い出をたくさんつくること。メットとタンも、限られた時間のなかで幸せなひとときを過ごしてもらいたいものです。
タンのカミングアウト
メットと思いを確認しあった翌朝、タンが目覚めると、そこにはメットの姿はありませんでした。
本当に消えてしまったの?
タンはメットとの思い出に浸りながら、家でも大学でも落ち込む日々を過ごします。
そんなタンを心配する友人たち。薬物中毒ではないかと疑ってもいました。
そうしたなか、タンはキャオに、ついに自分の能力、幽霊が見えること、子どもの頃にメットと出会い、一緒に住んでいることを打ち明けました。
もっとも、キャオはまったく信じず、ますますイカれていると思ってしまうのでした。
一方、プライをめぐり、プリンスはタンに冷たく当たります。しかしタンはプライには気がないと素っ気なく答えます。そんなタンにプリンスは激怒。
なんでキスしたんだ!
プリンスに詰め寄られたタンは興奮して、こう言い放ちます。
キスしてわかったんだ。僕は男が好きだって!
思わぬ形でカミングアウトすることになってしまったタン。偶然その場に居合わせたプライはショックからかその場を立ち去ってしまいますが、キャオとプリンスはタンを受け入れました。
まぁ結局ドラマですからね。実際はどうでしょう。以前、ゲイだとばらされた大学生が自殺したニュースとかもありましたし、いくらLGBTが浸透してきたとはいえ、まだ社会的には受け入れられない人も多いことでしょう。
同じ人間なのだから、性別なんて関係ないと思いますけどね。本当に面倒な世の中です。
その夜、タンは母親にもゲイであることを打ち明けます。
僕は普通じゃない。女性が好きじゃないんだ。ごめんなさい
泣きじゃくるタンに対し、母は優しくタンを抱きしめます。
どうして謝るの?あなたは何も悪くない
そこなんですよね。ゲイであることで誰かに迷惑をかけているのでしょうか。また、ゲイになるのに理由も原因もありません。そういう風に生まれただけのことです。謝る理由なんて何もありません。
タイは日本よりも寛容的ですから、それを人の個性と捉え、BLドラマもたくさん制作されます。BLドラマのなかにレズビアンが出てくることも珍しいことではありません。
まだまだ日本では差別されることの多いLGBTですが、少しはタイを見習ってほしいものです。
衝撃的な展開に驚き
さて、母親に慰められるタンですが、ここで衝撃的な事実が発覚します。なんと、タンの母親は生前のメットのかつての恋人だったのです。
おいおい、凄まじい展開きたこれ。まさかの展開に私も驚きを隠せません。
メットがタンのそばから姿を消したのも、タンの母親を見たからでした。
生前、メットはゲイであることを隠してタンの母親と付き合っていました。ですが、自分の本当の気持ちは偽れずに別れてしまいます。
メットは彼女を傷つけてしまったことを申し訳なく感じていました。そしてまた、タンにも同じことをしようとしている。
それを防ぐためにも、メットは自分の気持ちを押し殺してタンの元を去る決意をしたのでした。
これから二人はいったいどうなってしまうのか。切なすぎて、思わず目が潤んでしまいます。もはやハンカチなくして見ることはできません。
次回へ続く。
